3.画像の保存
この記事の内容はGIMP ver2.6.11準拠となっております。
編集した画像は最終的に ファイルに保存 する必要があります。
そうしなければ、折角素材化した画像も活用する事が出来ないですし、そもそもコラした画像を虹裏に貼る事さえ出来ません。
GIMPでは、編集した画像をファイルに保存する方法は次の2つがあります。
A.元のファイルに上書きで保存する
B.新たに名前を付けて保存する
・・・要するに、一般的なアプリケーションでファイルを保存するのと同じような感じですね。
では、それぞれの保存の仕方について説明していきましょう。
まず 「上書き保存」 についてからですが・・・
編集した画像を上書きして保存するには、メニューから 「ファイル」→「保存」 と選択するだけでOKです。
特に難しい事もありませんね。
強いて覚えておくべき点を挙げるならば 上書きはどのファイルに対してされるのか という事くらいです。
例えば↓のように複数の画像をレイヤーとして開いていた場合。
この状態の画像を上書きで保存した時、一体どの画像のファイルに上書きされるのかわかりますか?
この場合は、 一番最初に開いた画像のファイルに上書き保存されます。
※ その前に「名前を付けて保存」で保存をしていた場合は、その時のファイルに上書きされます。
「レイヤーとして開く」 で開いた画像のファイルには一切影響ありません。
ちなみに、わざわざ最初に開いた画像がどれかなんて事を覚えなくとも、ウインドウのタイトルバーを見れば編集中の画像のファイル名を確認する事が出来ます。
前回保存した時から何らかの変更が加えられた場合、ファイル名の前にアスタリスク「*」が付きます。
なお、「新しい画像」 で新規に作成しているなど、編集している画像のファイルが存在していなかった時はここに「名称未設定」と表示される事になります。 この場合は、「上書き保存」 しようとしても 「名前を付けて保存」 を選択した場合と同じ動作になります。
続いて 「名前を付けて保存」 について説明しましょう。
編集した画像に新しく名前を付けて保存するには、メニューから 「ファイル」→「名前を付けて保存」 と選択します。
別のファイルに保存したい時だけでなく ファイル形式を変更したい場合 も、この 「名前を付けて保存」 を使います。
例)jpeg形式からpng形式に変更したい時など
メニューの 「名前を付けて保存」 を選択すると次のようなダイアログが表示されるので、これを使ってどんな名前で保存するのか、何処へどんな形式で保存するのかを指定します。
「名前」と表記されている方のエディットボックスには、文字通り保存する画像につけるファイル名を入力します。
ここで入力した名前のファイルが既に存在している場合は、そのファイルに上書きで保存されます
その下にある「フォルダの中に保存」という項目では、画像ファイルを保存するフォルダを指定します。
右側にあるマークをクリックするとフォルダのリストが表示されるので、この中から保存先のフォルダを選択します。
フォルダの中に〜とある割にデスクトップやドライブ直下ばかりなのは気にしない方向で。
ただ、このリストに並んでいるフォルダにしか保存出来ないというのでは流石に少し不自由に思うかもしれませんね。
他のフォルダにも保存出来るようにしたい という場合は、「フォルダの中に保存」の下にある「他のフォルダ」という項目をクリックして下さい。
赤丸で囲った辺りでクリックする。
そうすると、ダイアログの表示が次のようなものに変わるハズです。
これは(ボタンの配置などが多少違うものの)↓のようなWindowsでの一般的なファイルダイアログのそれとほぼ同じものと考えてもらって差し支えありません。
Windowsの一般的なファイルダイアログ
こちらの状態ならば、一般的なアプリケーションでファイルを保存する時と同様に、任意のフォルダに任意のファイル名で保存する事が出来ますし、ファイルのアイコンを選択する事でそれと同じファイル名を指定する事も出来ます
(その場合は、上書きするかどうかの確認をした上で、同名のファイルへと上書きされます)。
また、保存する際の画像形式についてですが、これはGIMPがサポートしている形式であれば任意のものを選択する事が出来ます。
「ファイルタイプを選択」という項目をクリックすると、次のようなリストが表示されるので、その中から保存する形式を選んで下さい。
たくさんあり過ぎてどのファイル形式で保存したらいいかわからないという方は、とりあえず以下の3つだけ覚えて下さい。この3種類を使い分ける事が出来れば基本的に不便は無いかと思います。
ファイルタイプ | 拡張子 | 説明 |
JPEG画像 | jpg,jpeg,jpe | レイヤーやアルファチャンネルは保存出来ません。 コラを施した後の画像や、透明な部分の無い画像を保存する時に。 |
PNG画像 | png | レイヤーは保存出来ません。 アルファチャンネルには対応しているので、透過素材を保存する時に。 |
XCF画像 | xcf | GIMP独自の画像形式で、レイヤー・アルファチャンネルともに保存可能。 ただしそのままだとGIMP以外のアプリケーションでは開く事が出来ず、また虹裏に貼る事も出来ないので、最終的には別の形式で保存する必要があります。作業の途中で一旦手を止める場合など、編集中の画像を保存する時に。 |
なお、これは私の個人的な感覚になりますが……
「ファイルタイプを選択」の項目は 「拡張子で判別」 にしておくのが使い易いと思います。
これを選択しておくと、保存するファイル名に入力した拡張子に応じてGIMPが 保存する形式を自動的に判別 してくれます。
例えばファイル名の末尾に「.jpeg」と入力すれば JPEG形式 のファイルとして、「.png」と入力すれば PNG形式 のファイルとして保存されるといった具合です。
(ちなみに拡張子を入力しなかった場合は XCF形式 で保存されます)
それからもう一点。
レイヤーに分けた状態の画像を JPEG形式 で保存しようとした場合など、編集したデータをそのまま保存出来ないファイル形式を選択していた時は次のような 「ファイルのエクスポート」 というダイアログが表示されます。
ここで「無視」を選択すると正しくファイルが保存出来ないので、「エクスポート」の方を選択するようにして下さい。 そうすると、ファイルにはきちんと統合された状態の画像が保存されます。